テストを30枚以上隠されていた娘が、自分から戻ってくるまで
小3の2月、学年末試験の少し前に、上の娘が小テストの束をまとめて持ってきました。
枚数にして、30枚から40枚ほどありました。
ずっと隠していたものを、試験の直前になって、一気に出してきたんです。
今回は、この日から娘が自分で戻ってくるまでの、半年あまりの記録です。
先に言っておくと、最後は少しだけ前向きな話になります。
うちでは、テストは全部見せる約束です
前提として、うちでは、テストや提出物は隠さず全部見せなさいと、ずっと言い続けてきました。
理由は点数を怒るためではなく、点数が取れなかった箇所は理解できていない箇所だ、というサインになるからです。
理解できていない場所をこちらが把握しておいて、そこを重点的に攻めたいんですよね。
なので、テストを隠されると、後からすごく面倒なことになります。
点数そのものは、正直どうでもいいと思っています。
枚数より、間違え方に驚いた
隠していたという行為にも驚いたんですが、それ以上に、中身の間違え方に驚きました。
教える側なら分かると思うんですが、間違え方には種類があるんです。
ちょっとした間違いなのか、理解が全くできていない人の間違い方なのかは、答案を見ると区別がつきます。
で、出てきた30枚には、後者の間違い方がずらっと並んでいました。
間違えること自体は、悪くない。
一番ダメなのは、間違いをそのまま放置しておくことだと、うちでは常々言ってきました。
理解できていないものを理解したつもりのまま進めていくと、後から必ず困ります。
勉強は、理解できたという前提の上に積み上げていくものなので、土台がグラグラだと、上に積んだものごと崩れていくんですよね。
めちゃめちゃ怒りました
その日は、めちゃめちゃ怒りました。
同じことを二度とやってくれるなよと言い、テストの点なんか正直どうでもいいんだと、土台の話を最初から順番に説明して、徹底的に注意したつもりでした。
怒りながらも、出てきたぶんをしっかりやり直した結果、学年末試験は本人も納得するような点数が取れたようです。
なので、この時は、これで伝わっただろうと思っていました。
小4になって、また隠していた
ただ、4年生になって2ヶ月ほど経った頃、またテストを隠していることが発覚しました。
見つけたのは私ではなく、母親です。
もう隠すことはないだろうとかなり信用していたので、がっかりきたのと、理解できないのと、いろんな思いが一気に来て、かなり強めに怒りました。
あの時、約束したじゃないかと。
学校のテストの点が取れようが取れまいがどうでもいい、でも理解できていないことを先延ばしにすると、受験で後から致命的なダメージを受けるんだと、強く強く説明しました。
本人も、分かったと言っていました。
でも、同じようなことを、その後また繰り返したんですよね。
振り返ると、貯金を使い果たしていた
後から振り返ると、思い当たることがありました。
うちは小さい頃から少し先のことを勉強してきたので、学校の勉強に困ることはないだろうと、私はどこかで思っていたんです。
ただ、ある時期から全く勉強をしなくなって、だらだらと過ごすことが多くなっていました。
最初は、勉強が追いつかなくなってきたのかなと思っていました。
違うな。追いつかなくなったんじゃなくて、追いつかれたんです。
小さい頃から少し先をやっていた貯金を使い果たして、学校の勉強の方が娘の実力に追いついてきた。それが小3の終わり頃に起きていたことなんだと思います。
隠した理由は、ずるさとは違う気がします
娘の側から見ると、多分こういうことだったんだと思います。
実力が下がってきて、テストの点数が取れなくなってきている。
自信がないことをパパに知られたくないし、知らせたら、勉強しなければいけない状況になる。でも、勉強はしたくない。
1枚目を隠した時は、良くないことだと本人も分かっていたはずなんです。
でも、2枚目、3枚目と溜まってくると、出したら怒られるし、怒られたら努力の話になるしで、もう出すに出せない。
そうやって変な点数のテストがどんどん溜まって、自分ではどうしようもないところまで行ってしまったんだと思います。
ちなみにうちの娘は、基本的に勉強はしたくないみたいです。
まあ、そうだろうなと思います。
小4の女の子で、勉強が楽しいと言ってやっている子の方が、圧倒的に少ないでしょうし。
中学受験というのは、そのやりたくない勉強をいかに攻略するかという、自分との戦いなんじゃないかなと。
「やらなくてもいい」も、毎回言っています
ここまで読むと、ひたすら勉強をやらせ続けている怖い父親に見えるかもしれません。
でも実は、怒るのと同じくらい繰り返し言っていることがあります。
勉強したくないなら、しなくていいんだぞ。
やりたくなければ、やらなくてもいい。
でも本当に志望校に行きたいんだったら、そのやりたくないという気持ちを飲み込んで、頑張るしかない。
行った子と行かなかった子の違いは、そこだけだよと。
私は、娘たちに勉強を教えてあげている、という立場でやっているつもりです。
自分でやると決めて、努力すると約束したのに、やらない。
怒るのは、そういう時なんですよね。
「パパと勉強したくない」
それでも、2回目にかなり強く怒った結果、娘は、もうパパと勉強はしたくないと言って、母親と勉強することになりました。
こちらとしても、もうちょっと嫌になってきていたので、好きにしろという形にしたんです。
見ていると頭にくるんですが、頭にくるからといってポイっと捨ててしまったら終わりで、親が諦めたら、そこで終わりなので。
ただ、母親は仕事をしながら、理解していない部分を噛み砕いて説明したり、採点をしたりすることになります。
当然、だんだんとやっている内容が適当になってきて、見ていてこれでいいのかなと思い始めました。
その頃に、本当に志望校に行きたいのか、行きたいんだったらこのままのやり方じゃダメだぞと、娘に問いかけました。
行きたいと、娘は言いました。
母親と勉強していたのは1ヶ月ほどだったと思いますし、もっと短かったかもしれません。

説得ではなく、横で見ていた
その間も、私は下の娘と、ずっと一緒に勉強を続けていました。
上の娘は、私と妹のやりとりを、横からずっと見ていたんですよね。
そのうちに、こっちの勉強の方が楽しそうだと思ってくれたようです。
リビングで、私が下の娘と勉強を始めようとしていた時で、母親といろいろ話して、パパとやった方がきっとうまくいくよ、という話になっていたようで、なんとなく晴れやかな顔をして、やっぱりパパとやりたい、私は志望校に行きたいんだと、言ってきたんです。
説得して連れ戻したというより、妹とのやりとりを見ていて、自分で戻ってきた形です。
自分でやると言ってきたんだから、私はもう受け入れるだけです。失敗したって構わない。その失敗を元に、もう一度挑戦すればいい。
なので、この夏休みは、また3人で勉強をしていて、夏休みに入ってバチッとスイッチが入った感じでした。
今、どうなっているか
夏が終わった今のところ、お互いすごくいい関係で勉強ができています。
勉強をやめると言っていた頃はいつも暗い顔をして沈んでいたので、隣で笑顔を見られるのが、素直に嬉しいんですよね。
しかも最近は自主的に本を読み始めて、読み終わるたびに、感想を言いに来るようになりました。
残り29ヶ月しかないよ、という話をすると、焦るような表情も見せるようになりました。
受験までの時間が、少しずつ現実味を持って見えてきたんだと思います。
夏の途中で、娘にこう言ったことがあります。逃げ出すのはもうやめて、とにかく挑戦してみろ、準備も計画もパパがやるから、お前は逃げるな、諦めるな、と。
変な逃げる癖がついて、挑戦する心が少し弱くなっていたんだと思いますし、そうなったのには、私のやり方が悪かった部分も、少なからずあったと思っています。
だからこれからは、迷わないで済むように私がしっかりフォローするから、娘はそれだけでいい、という意味で言った言葉でした。
そして少し前に、テストを隠した原因を、娘が自分の言葉で整理したんです。
自分の学力が下がってきていて、でも勉強はしたくない。
隠すという行動は、その矛盾の中から生まれた。
そこを根本から解消するには、もう努力して勉強するしかない。
そういうことに、本人がようやく気づいたようでした。
もうシンプルなんですよ。やらなければ、学力が下がる。このままだとまずいと自分で気づけたなら、御の字です。
私が渡せたのは、何のためにやっているのかという問いと、志望校を実際に見に行く機会くらいで、解決策そのものは、本人の中で見つかるしかなかったんだと思います。
もう起こらないでほしいと、願っています
私としては、もうこういうことは起こらないでほしいなと願っている、という段階です。
秋には大手塾の全国模試を受けさせるつもりで、たぶん厳しい判定が出るだろうと見ています。
それでも、間違えること自体は悪くない、放置することが一番ダメだ。
この軸だけは変えずに、穴を見つけては塞ぐ作業を、これからも地道に続けていくつもりです。
ちなみに、あの30枚の束は学年末試験が終わった後に処分したと思いますが、束が大事なんじゃなくて、そこで何を学んだかが大事なので。
で、10年後か20年後に、あの時はパパとやって楽しかったよ、すげえ怒られてムカついたけど受かってよかったよと、娘と笑いながら酒でも飲めたら最高だな〜、なんて思いながら。
今日も隣に座っています。