やり方

塾なしの国語。文章題1問に最低30分、横で何を聞いているのか

丸や線の入った国語の文章を指さして質問する父親と、隣で腕を組んで考える上の娘

我が家では国語の文章題を1問解くのに短いと30分、長いと1時間半かけています。

1問で、です。

プリントを渡して解かせるのではなく、私が横に座って一緒にやるので、どうしてもこれくらいかかるんですよね。

前提を先に書いておくと、うちは塾に行っていない家で、教えるのは私、相手は小4と小3の娘二人です。

夏の記録の記事でも少しだけ触れたんですが、今回はその30分から1時間半のあいだに私が実際に何を聞いているのかを、順番に説明していきますね。

なぜ国語にここまで時間をかけるか

理由はシンプルで
国語が全ての教科の基礎になる部分だと思っているからです。

実際に全教科を教えていると、算数の文章題で、そもそも何を問われているのかを理解できていないと思われる場面がたまに出てきます。

何を聞かれているのか、何を答えなきゃいけないのか、どういう風に答えるのか。
そこが分からないから、トンチンカンな回答をして、点数が取れない。

うちはこの悪いループに、入りかけていたように感じました。

算数においても国語は非常に重要だと考えています。

算数の文章題にはいろんな条件が出てくるので、その条件を抜き出して整理する作業も、私は国語力だと思っています。

理科にしろ社会にしろ、ベースにあるのは文章を読み取る力ですからね。

なので、国語が基礎であるという考えは、私の中では揺るぎない事実なんです。

だから、もうとにかく国語力を上げるべきだという考えに辿り着いたんです。

この夏は国語の一点突破と決めて、文章題だけは手を抜かずに、私が徹底的に横につくことにしていました。
ここをすっ飛ばすと後から大変になるので、時間がかかってもいいから、という判断です。

やり方の流れ

使っているのは出口式の問題集で、これをプリントにして渡すところから始まります。

教材そのものの話は夏の記録の記事に書いたので、ここでは省きます。

まず、渡したプリントを黙読させます。

時間は10分が目安なんですが、きっちりは計っていません。

机の上のアレクサにタイマーを頼んで、10分で読み切れていなかったら、じゃあ3分延長ね、くらいのゆるさです。

要するに、内容がつかめるまで待つというイメージなんです。

読み終わったら、今度は二人に音読をさせます。

私がその文章を読むのは、実はこのときが初めてで、先に読んでおくということは今のところしていません。
娘たちの音読を聞きながら一緒に読んで、それだけで今のところは理解できるので、このパターンでやっています。

子供の問題は親も一緒に解かないと、どこでつまずいているのか、なんで手が動かないのかが分からないんですよね。
横に座っているのは、そのためでもあります。

音読が終わっても設問には入らずに、先に私が文章について細かく質問していきます。

質問が終わる頃には文章の内容がほぼ頭に入って、もう文章が丸裸になっているんです。

で、そこまでやってから設問に移ると、たいていの問題は迷わずに答えられます。

毎回この順番で聞く。①テーマは何か ②文章の型は ③感情の動き ④接続詞の後

聞く順番は決まっている

この質問には、順番があります。

一番最初に聞くのは、この文章は何のテーマで書いてあるのか。
毎回必ずここから入ります。

次に聞くのが、どういう型の文章か。

例えば
最初に結論が来て、真ん中に理由や解説が入り、最後にもう一回結論を言って締める、いわゆるサンドイッチ型という感じです。

この形、結構多いんです。

3つ目が、感情の動きです。

物語文のように感情の動きがある文章なら、登場人物の感情の変化を追いかけさせて、どの言葉からその感情が読み取れるのか、というところまで聞きます。

例えば、「首をかしげる」という表現が出てきたときに、娘が「悲しんでいる」と答えたことがありました。

私とのやりとりはこんな感じです。

「う〜ん、ちょっと違うかな
時間をかけていいから、じっくり考えてごらん。」

しばらく自分で考えさせることが大切です。

少し待ってから
「この流れなら、おかしいなあ、不思議だなあと考えているんじゃないの」

こんな風に途中で何回も考えさせて、最後にやっと私が答えを言います。
すると、理解できたのか娘たちの顔がハッと明るくなるんです。

すごく時間がかかるんですが、自分で考えるという作業を挟むことで理解が深まると思います。

言葉を知らないと、その言葉から感情を読み取ることができないので、こういうところは時間を惜しまず、その都度しっかりやっています。

4つ目に、この接続詞の後はどういう流れになるのかというのを、文章の冒頭から順番に追いかけていきます。

「つまり」があったら、前の方に例があって、その後に要約されたものが載っている。
「だから」なら、理由があって、だから結論。
「なぜなら」は結論があって、なぜなら理由。
「しかし」なら、前のことと逆のことを言っている。

こういう基本をまず学んで、あとはひたすら反復していきます。

接続詞にはそれぞれ意味があるので、後ろに何が来るのかを一つずつ聞いていく形です。

接続詞が出てきたら丸をつけるように伝えたときは、「こういうテクニックがあるんだね」と、嬉しそうな顔をしていました。

ここまでの4つは、毎回この順番です。

そのうえで、途中で私が気づいたことがあれば、その都度全て質問していきます。

ここでは言葉が省略されているとか、なぜこの一文は主語と述語が逆になっているのかとか、そういう細かいところですね。

なので、上の4つはあくまで入り口で、実際の質問はその文章ごとにどんどん増えていきます。

こうやって全部やっているから、まあ時間がかかるわけです。

それでも、これはやった方がいい。
そこは確信を持っています。

答えの方が先に集まってくる

こう書くと、設問を後回しにして大丈夫なのかと思うかもしれません。

ただ、テーマと型をつかんで感情の変化を細かく追いかけていくと、その作業自体が、ほぼ設問の答えを順番に拾っている形になるんですよね。

設問を忘れているわけではなくて、文章を追いかけ終わった頃には答えの材料がもう手元に揃っているという。

ちなみに試験の本番は、先に設問を読んでから文章に入った方がいい場合もあるよと娘たちには伝えています。

家でじっくり読み方を作る時間と、時間との勝負になる本番の解き方は少し違ってきますからね。

この質問攻めの狙い

この質問攻めは、目の前の1問を正解させるためというより、もう少し先を狙っています。

面倒でも続けていくと、最初に文章題を読んだときの、読み方そのものが変わっていくと思います。

いろんな文章に触れて、いろんなパターンを頭に入れることで、試験で初めて読む文章を、これはあのパターンに近いなと自分で分類できるようになったら、落ち着いて取り組めるようになるので強いですよね。

ちなみに算数の文章題では、この感情の追いかけはやりません。

物語と違って感情が動かないので、代わりに条件などの事実関係をきちんと整理させる方向で教えています。

国語の文章を声に出して読む上の娘と、隣で同じ文章を目で追う父親。横で見ている下の娘

夏の終わりにやり方を少し変えた

この夏の終わりに文章題のやり方を少し変えました。

それまで質問するのは全部私の役だったんですが、それを、まず娘たちに自分でやらせることにしたんです。

黙読の後、音読に入る前に自分で印をつける時間を入れました。

感情が読み取れる言葉に印をつける。

話が完全に次のテーマへ移っているところに線を引く。

接続詞に丸をつける。

そこまで自分でやってごらんと渡して、私は横で待ちます。

これがまあ待つんですよ。
1つの文章で大体20分ほど。

その後で、娘が付けた印を一つずつ見ながら、今度は私がじっくり時間をかけて説明していきます。

やることは同じで、変えたのはやる人だけ。

11月に模試があるので、それまでにある程度は自分でできるようになっていないと困るんですよね。

こうなると私は質問する側から、やり方が間違っていたら直す側に回っていくことになります。

予想していましたが、この形に変えた直後は、文章題にかかる時間がかなり増えました。

切り替えた最初の日は、いつも通り登場人物の感情の変化を細かく追いかけていたら、物語文が3つで3時間近くかかってしまいました。

この日はいつも以上に疲れたようで、布団に入ってすぐに寝てしまいました。

真剣に物事を考える作業は、それだけ脳が疲れるんだと思います。

とにかく時間はかかりますが、今の時期はこういう勉強の仕方が多分正解なんじゃないかなと思いながら続けています。

いつまでこれを続けるのか

正直なところ、このやり方は夏休みなどじっくりと時間をとって勉強できる時期じゃないと厳しいと思います。

11月には大手塾がやっている全国模試を受けさせるつもりなので、それまでに時間を計って実践形式で解く練習も足していく予定です。

マンツーマンをやめるというより、両方を並行してやっていく形ですね。

まずは、じっくりと読んで理解できるようになる。
次に時間を計って、より実践に近い形で解けるようになる練習をするってイメージです。

今の目標

現状では全国模試で高得点を目指そうとは考えていません。
そりゃ点数が高い方が本人も嬉しいでしょうが、それはまだ先の話でいいと思っています。

まずは、試験特有の雰囲気に慣れる、自分が今どれくらいのレベルなのか大体の立ち位置を知るくらいの気持ちで、試験を経験しておいでって感じですね。

今は点数を取りに行く小手先のテクニックに走らずに、基本に忠実に、文章に何が書いてあるのかを正確に追えるようになることが優先です。

なので、とにかく数をこなす。
時間はかかるけど、確実に理解をしながら、少しずつ進んでいく。

1問に30分かけて文章を丸裸にしていく時間は、これからも積んでいくつもりです。

最後は私が横からいなくなって、娘たちは独りで初めての文章と向き合うことになります。

その日までに、質問する役を少しずつ娘たちに渡していく。

今はその途中です。